
久しぶりにちょっと時間ができましたので、
少し長くなるかもしれませんが「セール」について綴らせていただきます。
年々早くなる『セール』というイベント。
僕がアパレル勤めをするもっと前。
バイトでつくったお金は全て遊び・洋服にかけていた中高生時代(10年以上前)のころなんて、9〜10月の秋ごろになったタイミングで”春夏物セール”が行われていた気がします。
そのころは学生で、当たり前ですが移動手段が限られてましたから、お隣の「金沢」まで電車(金欠学生の味方である鈍行)に乗って2時間ほど。
帰りには手提げ袋パンパンにして悦に浸りながら、また電車に揺られて帰ったのが懐かしいものです。
そして戦利品はといえば涼しくなりはじめる季節に「夏物」ですから、荷解きをしながら「また来年・・・」とクローゼットに仕舞って1年寝かせたあとに翌年ようやく着ようとしたら、やっぱりその年になってほかの欲しい新作の誘惑に負けてしまい(笑)
活躍する時期といえば、それはもう短く、”儚い戦利品たち”でしたね。
時代は流れていま現在はというと・・・
サマーセール=7月から。
「え、7月から?😂」
中高生時代の自分が横にいたら、目を丸くして驚いているでしょうね。
これから着る洋服たちが、安く手に入るという”矛盾”。
この理由というのは明確で、
・SNSの発達で【見えもしない隣店】が何をしているか見えてしまう。
・大手が売れていない(イケてない)ことを棚に上げて、大々的に宣伝・広告費を使ってセールを謳うため、個店に足を運ぶ【顧客様がそれを待つ】という現象。
・そしてそれらが繰り返されて【当たり前】になって、いつしかセールの歓びが、薄れる。
服飾小売というスケールで見ると、刻一刻と業界が衰退の一途を辿り続けている最もな原因たちであり、冷静に見れば誰だってこんなことぐらいわかりますよね。
「コロナが」・・とか「異常気象が」・・とか、他に追い討ちをかける弾丸はあったとしても、やっぱり引き金を引いているのは、いつもどの業界も”中の人”だと思います。
飲食店でいえば「味・人・居心地」といった個人がそこに行くことによって認識した情報(経験)で集客や紹介、そしてリピーターが生まれて「売上」となって循環をしてきたのに、
いまは「写真に映えるかどうか・みんなが行ってるかどうか」が軸。(全部が全部ではないよ)
なんだか「自分」に対してというか「他者」に対して、矢印が向いているような気がします。
ということは逆説的に「映えるし、みんなが行ってる」という重心さえ抑えられたら、味は5割でもいいよね、と業界経験が薄かったりそこに想いやロマンがない大手のビジネスマンでも、その業界で成功(?)することは現代なら可能。
熱意や情熱が人一倍あったとして、味にとことんこだわった提供を尽くしたお店を一人で切り盛りする大将は、それだけでは成功できない。現代という環境に順応ができないと、優れた人や商品、店は廃れていきます。前者からすればこの営みが「綺麗事なんかで成功できない」と一言で掃き捨てられる。
結局、もとはそれぞれのもつニーズの集合体からはじまりましたが、安安と引き金をひいたのは、ひいてしまうのは”中の人”です。これは進化なのか。退化なのか・・・。
業界が、業界の首を絞めて行っているのはひどく世の常です。
こうなると「服飾業界では誰がつくっているの?」ともし問われれば、
正直このまま同業者同士で割引合戦をして、フラフラになるまで斬り合いを続けたとした場合、最後に立ち残っていられるのは「体力(資本)」がある服屋です。
そう、「セール」というイベントを悪き風潮にしたのは、大手。
考えてみてください。最終的にはパワーゲーム・・・資本は「個人」と「企業」とで比べれば、圧倒的に桁が違いすぎる。その土俵に全員(個人も含めた店や屋号)を乗せてしまえば、あと大手は、戦わずしても斬られていって、逝くのを見続けているだけで良いわけです。
しかも、そんな大手ではライフスタイルや人間的魅力をひとつも売っていない、ただの「販売員」たちも沢山で、アパレル店員という肩書きだけでチャラつくだけのやつらも多く、徐々にファッションというカルチャーは大元から廃れて・・・・
と、そんな愚痴っぽい話はここまでにしておきましょう。😂
とにかくそんなプレイヤー目線だけで「誰得?」なセールを、ディーリバー(僕)は望んでいません。
「早まったセール」という土俵にこそ乗せられてしまっていますが、矢印は常に来てくださる、またはご注文をオンラインショップからくださる皆様に向いてます。
「安いから買ってください」ではなく、
「お得になってるタイミングだから、ディーリバーで色々着てみたくなる」
と其々の皆様の心の矢印が自分に向いてくだされば、これ以上の歓びはありません。
そしてお求めやすくはなっていますが、どれもあちこち飛び回って見つけた選りすぐりの商品たちですから”儚い戦利品”ではなく、”期待の新人枠”として迎えてあげてくださると嬉しいです。
今回、サマーセールの期日は8月3日までとさせていただきます。
これを過ぎるときっぱりと、結果の良し悪しはどうあれ、これまでのプロパーの値段に戻ります。
大手はきっとお盆まで、下手するとお盆を越しても「SALE」の旗を店前に掲げていると思います。
それは何よりも「セール」というスペシャルが、スペシャルでなくなるのが嫌だからです。
たとえ大手と同じ土俵に乗ったからとはいえ、商品の仕入れ・撮影・販売・アフターサービス・・・全てを一端に担う”個店”だからこそのプライドです。綺麗事だと言われても、この綺麗事は通させください。
なぜならスペシャルなセールを追いかけて、はるばる電車賃をはたいて両手いっぱいにショッパーを担いで、バイトでもらったお給料をほとんど洋服につかっていた過去の自分に申し訳が立たない。あのときの”特別感”へ足が運んだ想いを、当店のお客様には忘れて欲しくないし、自分自身忘れたくない。
きっとインターネットもSNSもなかったあのころの洋服、ひいてはショッピング自体が今には薄れてきている「特別感」があったと信じています。
遠くにいてもリアルタイムで話をしているような気分になれる「インスタライブ」は、自分にとってそのようなツールだったりもします。ただネットショッピングを開業して、綺麗な商品写真を並べてお客様を待つだけの店ではいたくない。
セールの特別感を100%同じ水準まで戻す・・・とは欲張れませんが、
どうぞこの「綺麗事」にご理解いただければと思います・・・!
7月終盤で酷暑が続いておりますが、皆様のご来店・ご利用を心よりお待ちしております。

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